2018年12月17日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(12/17~12/21)の日経平均株価の予想レンジは21,400円-22,100円。米中貿易協議の進展期待が維持できるかが注目される中、ソフトバンクの上場や日銀金融政策決定会合、FOMC(連邦公開市場委員会)など重要イベントが目白押し。東京株式市場ではディフェンシブ株が買われたり、景気敏感株が買われたりと物色のトレンドが定まらない。様子見姿勢の裏返しでもあり、今週も同様の展開がイメージできそう。12/13に発表された投資主体別の売買動向を見る限りでは海外投資家の日本株への売り越し基調は続いており、あえてこのタイミングで買いに転じることもなさそう。

 一方、米国株式市場では主要指数の値動きが落ち着きを取り戻しており、足元は底堅く推移している。FOMCをきっかけに反発基調を強める可能性もあり、日経平均ベースで二番底につながるシナリオも想定しておきたい。クリスマス休暇に入る海外の市場参加者もいるだろうが、薄商いの中で米株との連動性を強めることもあるだろう。値動きが煮詰まってきたドル円相場の動向も株価のトレンドを後押しする。

 日経平均株価は12/14のSQ値算出のあとに大きく下押す場面があったが、今週の大きなポイントとしては、12/11安値(21,062円)を下回らずに直近高値(21,871円)を上回れるかどうか。上回ることができればミニ二番底となり、22,000円を超える場面も想定される。

 直近の10月高値(24,448円)~10月安値(20,971円)までの下落幅3,477円は、1月高値(24,129円)~3月安値(20,347円)までの下落幅3,782円を上回っていない。このまま後者の下落幅以内でとどまることができれば、再び高値更新に向けた動きを見込むことができる。

 ただし、短期的には25日移動平均線(21,825円12/14)が下落基調にあり弱気局面が続いていることや、上値には200日移動平均線(22,297円 同)や75日移動平均線(22,475円 同)、100日移動平均線(22,471円 同)などのフシが多い。下値を切り上げながらも、最終的には12/3高値(22,698円)を超えないと強気転換の判断は時期尚早であろう。

 ここから12/11安値を下回る場合、10月安値以降のもみ合いが踊り場となる10月高値からの二段下げパターンとなる展開も想定する必要がある。

 目先の上値メドは、12/3高値22,698円、10/17高値22,959円~8/30高値23,032円となる。下値メドは、10/26安値20,971円、3/26安値20,347円などが考えられる。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

昭和電工(4004) コール 15回
権利行使価格5,000円(原資産:3,790円) デルタ:0.3

 日本株のマーケット全体を見渡して、会社の実力が評価されていない銘柄の筆頭格である。株価は10月4日に6,470円の高値をつけたが、2カ月ほどで半値近くまで値下がりした。タイトな需給バランスを裏付けとする黒鉛電極の値上げ・マージン拡大が投資テーマであり、これは東海カーボン、日本カーボンとともに十分すぎるほど織り込まれたとの解説はしばしば聞かれる。だが、ここまで株価が下落すると、上記の「反論」こそが十分すぎるほど織り込まれ、むしろ、上に示した投資テーマを再び織り込みに行くべきと考える。12月11日の取引時間中に増配と自社株買いの会社発表があったように、業績は堅調である。この2カ月間の株価下落は需給面によるものであり、ファンダメンタルズがネガティブ視されているわけではないとみられる。2018年のパフォーマンスがさえないヘッジファンド、海外投資家などが、利益が乗っている銘柄を真っ先に売って、利益を確定したり、損失を被った他の銘柄の穴埋めをしているようだ。これらの売り物が一巡すれば、株価の水準訂正がみられよう。

 日足チャートを見ると、12月11日に3,545円まで下落し、4月下旬につけた直近安値(年初来安値)を更新したことがみてとれる。なお、この春につけた安値についても、5月9日の1~3月期決算を前にしたポジション調整やゴールデン・ウィーク前の売りに押されたとの見方が一般的である。決算を通過し、大型連休から戻った投資家のとった行動は「買い」であり、前述のように株価は6,470円まで、ほぼ倍増を達成した。先行き不透明感が強いマーケットにおいて、良い銘柄には資金が流入するものである。日足チャートで一目均衡表の雲を上抜けた水準である、5,000円を権利行使価格とする。

コーセー(4922) プット 6回
権利行使価格16,000円(原資産:17,100円) デルタ:-0.4

 引き続き、株価は下落トレンドをたどっているとみている。為替の円安を背景に、「訪日客(とりわけ中国から)が増える→化粧品を購入する客が増える& 訪日客が増えれば、ホテルでのシャンプー・リンスの需要が増える」といった方程式に基づき、思惑で大相場を演じた化粧品(トイレタリー)株だが、バブルははじけた。2017年3月に10,000円割れの水準だった株価は、6月18日高値26,340円まで急騰し、足もとではその半値押しの水準である。16,000円レベルで2回底堅さを見せたことから、ここからの反転上昇を期待する声はマーケットに少なくないようだが、それは早計であろう。上値では戻り待ちの売りオーダーが多数あると見受けられ、多少のリバウンドはあっても、しだいに頭を押さえられるであろう。日足の一目均衡表をみると、ここから17,500円レベルより上に厚い雲が観測されており、一時的に雲の中に潜り込むとしても、これをしっかり上抜けるのは容易ではないと考える。

 上記の方程式に関しては、実際のところ、同社の業績に多大な貢献をしている。だが、それをあまりにも多く織り込みすぎた。この先も訪日客は増えるとみられるが、交通機関や宿泊施設のキャパシティを考慮すると、これまでのように劇的に増えるとは考えにくい。訪日客数は微増~高止まりとみるのが無難であろう。また、この方程式を成立させてきた要因である円安に関しても、米ドルの利上げ一服や、政治・経済をめぐるさまざまな状況を踏まえると、ここから米ドル円やクロス円通貨がグングン上昇していくとも考え難い。株価のベクトルは依然として下方向と考えられ、サポートラインとして機能してきた16,000円レベルを切れてしまうと、目先では下値メドが特に見当たらないことから、「底なし沼」的な急落のリスクもあるとみる。

英ポンド ポンド高(コール)型414回
権利行使価格144円(原資産:143.30円) デルタ:0.4

 英ポンドは9月10日発行のレポート(ポンド安(プット)型 359回、権利行使価格146円)以来、3カ月ぶりの考察である。その後、英ポンド円は9月21日に149.70円まで上昇したが、上下動を繰り返しながら、結局、12月10日には141.17円まで下落している。この間の米ドル円の値動きが2円程度にとどまったことを考慮すると、円(日本)サイドの材料で動いたというより、やはり、英ポンド(英国)サイドの材料で値が動いたと見るべきである。すなわち、英国のEU離脱問題の動向にマーケットが一喜一憂したことが見て取れる。9月から10月中旬にかけては、混乱なく離脱ができる環境が整うとの見方が優勢となり、英ポンドの地合いは悪くはなかった。だが、11月に入ると楽観ムードは徐々に終息し、12月になると、むしろ悲観ムードさえ漂うようになった。

 いったん外部環境や英国のファンダメンタルズを忘れて、日足チャートだけを見れば、今春以降の英ポンド円はおおむね140~150円のレンジ内で推移していると見て取れる。細かく分析すれば、EU離脱問題をめぐる見方が楽観に傾けば150円ブレイクをトライしに行き、逆に悲観に傾けば140円割れをトライしているということになるのであろうが、結局、いずれも抜けられずにいる。すなわち、EU離脱問題の最終決着がみえるまで、このレンジ相場は続くのではないだろうか。交渉相手であるEUでは、現状、英国の問題よりも、フランスの混乱のほうが早急な対策を要する問題となっている。このような状況で、EUも原則論を通してまで、英国問題の「無秩序な決着」は望まないであろう。いわゆる「先送り」となる公算は低くはなく、そうなれば、混乱を見込んでいた英ポンドのショート(売り持ち)は買い戻されるとみられる。今回の下げ局面での140円割れは回避され、下落トレンドはひとまず終息し、上昇していくとみている。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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