レバレッジETFにレバレッジ投資

日経平均は12月13日、米中貿易協議「第1段階」の合意や英下院選挙における与党・保守党の優勢を受けたリスクオンムードの高まりから、約1年2カ月ぶりに節目の24,000円台を回復しました。

「日経平均がさらに上昇すると考えているので、レバレッジをかけて収益機会にしたい」とお考えの場合、12月9日より追加された新商品「野村日経225レバレッジETFリンク債プラス5倍トラッカー」が投資手段の候補になるかもしれません。同商品はレバレッジ商品ではあるものの、追証発生のリスクはありませんので、初心者でも取り組みやすい商品設計となっています。

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レバレッジトラッカーとは?

「レバレッジトラッカー」は、日経平均など対象となる相場(以下、「対象原資産」と言います)の値動きに価格が連動する有価証券です。レバレッジトラッカーには、対象原資産の価格の変動幅のプラス5倍にほぼ連動する「プラス5倍トラッカー」と、対象原資産の価格の変動幅のマイナス3倍にほぼ連動する「マイナス3倍トラッカー」の2タイプがあります。

※ただし、配当落ち日においては連動しないことがあります。また、変動率のプラス5倍またはマイナス3倍にはなりませんのでご注意ください。

レバレッジトラッカーの特徴のひとつとして、相場が上下を繰り返しても基準価額の押下げが発生しないことが挙げられます。対象となる相場にレバレッジをかける商品にブルベアファンド・ETFがありますが、これらの基準価額は変動率に対して〇倍という商品設計になっています。これにより、例えば相場がいったん上昇した後、再び同じ水準に戻る「往って来い」となると基準価額は同じようには戻りません。特に相場が上げ下げを繰り返す状況では時間の経過とともに基準価額が押下げられていきます。

例:日経平均とプラス5倍トラッカー、日経レバレッジETFの関係

(プラス5倍トラッカー・日経レバレッジETFの価格がともに20,000円だった場合。手数料や信託報酬、日経平均株価と日経平均先物の乖離などは考慮せず)

225先物取引やCFDと比較すると、対象原資産の変動幅に連動する仕組みは同様ですが、レバレッジトラッカーはeワラントの一種なので、他のeワラントと同様に追証発生のリスクはありません。このため、レバレッジ取引に不慣れな方でも比較的取り組みやすいレバレッジ商品と言えます。

注意点としては、変動幅のプラス5倍、マイナス3倍という商品設計になっていることから、取引価格がマイナスにならないよう自動ロスカット機能を備えており、買取価格(買気配値)が一度でも1円を下回った場合、1円以下での固定価格による買取のみとなります。

なお、eワラントのコール型やプット型と比較すると時間経過による目減りが無い点がメリットと言えるでしょう。その代わり、一般的にコール型やプット型よりもレバレッジは小さく、数日で〇割上昇というコール型やプット型のハイリターン投資を狙うことは難しいと言えます。

レバレッジ×レバレッジ

今回追加された「野村日経225レバレッジETFリンク債プラス5倍トラッカー(以下、日経レバETFプラス5倍トラッカー)」は、先ほど紹介したレバレッジトラッカーの一種で、NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)に概ね連動する投資成果を目的とした野村日経225レバレッジETFリンク債を対象原資産としています。

同トラッカーは、対象原資産となるETFのレバレッジ効果(変動率の2倍)にプラス5倍トラッカー(変動幅の5倍)のレバレッジ効果を加えることで、日経平均に10倍近いレバレッジをかけて投資ができるという商品です。

例:日経平均と日経レバETFプラス5倍トラッカー等の関係

(全て20,000円から始まった場合。手数料や信託報酬、日経平均株価と日経平均先物の乖離などは考慮せず)

レバレッジトラッカーの特徴として、上下を繰り返すこう着相場でも基準価額が押し下げられないことをご紹介しました。しかし、同トラッカーは対象原資産の性質から、相場が上げ下げを繰り返すと基準価額が押下げられていく点には注意が必要です。

こう着相場の継続を予想するなら従来の日経平均プラス5倍トラッカーや毎週満期を迎えるウィークリーの日経平均ニアピンに切り替える、短期で大きな上昇を予想するならウィークリーeワラントのCALLを購入するなど、相場観に応じた使い分けで収益機会の増加に取り組んでみてはいかがでしょうか。

レバレッジトラッカーを取引するには

日経平均プラス5倍トラッカーや新商品・ 日経レバETFプラス5倍トラッカー を取引するためには、eワラント証券又はお取り扱い金融商品取引業者で、eワラントの取引口座を開設いただく必要があります。

ぜひこの機会にeワラントの口座を開設して、日経平均の上昇にレバレッジをかけた投資をすることもご検討ください。


(eワラント証券 投資情報室)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。