2月15日よりeワラントの新商品『ビットコインレバレッジトラッカー』のお取り扱いが始まります。ビットコインレバレッジトラッカーは暗号資産(仮想通貨)相場を対象とする日本初*の証券化商品で、対象原資産であるビットコイン先物リンク債のプラス5倍の値動きをするプラス5倍トラッカー型とビットコイン先物リンク債のマイナス3倍の値動きをするマイナス3倍トラッカーの2種類があります。ビットコイン先物リンク債はシカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場する特定限月のビットコイン先物に概ね連動する債券ですので、ビットコインレバレッジトラッカーは実質的にビットコイン相場にレバレッジ効果を伴った投資ができる商品です。 *eワラント証券調べ
折しも、米電気自動車メーカーのテスラが15億米ドル(約1,600億円)相当のビットコインの取得と将来的にテスラ製電気自動車や部品の購入にビットコインを使用できるようにする計画を発表したことでビットコインの価格は急騰し、再び史上最高値を更新するなど、ビットコイン市場は活況を呈しています。普段から暗号資産を手掛けている方はもちろん、暗号資産を取引したことの無い株式投資家の方なども、ビットコインレバレッジトラッカーを通じて代替的に暗号資産相場への投資をぜひご検討ください。
ビットコインレバレッジトラッカーとは?
「レバレッジトラッカー」は、対象となる相場(以下、「対象原資産」と言います)の値動きに価格が連動する有価証券です。レバレッジトラッカーのうち、対象原資産がビットコイン先物リンク債の銘柄を『ビットコインレバレッジトラッカー』と呼んでいます。
ビットコインレバレッジトラッカーには、対象原資産の価格の変動幅のプラス5倍にほぼ連動する「プラス5倍トラッカー」と、対象原資産の価格の変動幅のマイナス3倍にほぼ連動する「マイナス3倍トラッカー」の2タイプがあります。対象原資産であるビットコイン先物リンク債の価格(≒ビットコイン先物価格)が上昇すると「プラス5倍トラッカー」の価格は上昇し、マイナス3倍トラッカーの価格は下落します。逆に、ビットコイン先物リンク債の価格が下落すると「プラス5倍トラッカー」の価格は下落し、 「マイナス3倍トラッカー」の価格は上昇します。
レバレッジトラッカーの買取価格(買気配値)は、対象原資産の変動幅に「1ワラント当たり原資産数(SBI証券では「1WRあたり株数」と表記)」と「その時点の為替レート」を乗じた額にほぼ連動します。
ビットコインレバレッジトラッカーの1ワラント当たり原資産数は0.000001BTCとなっています。仮に米ドル対円相場が105円のとき、ビットコイン先物(先物)が2,000米ドル上昇すると、プラス5倍トラッカーの買取価格(買気配値)は1ワラント当たりおよそ1.05円(=2,000米ドル×105円×5倍×0.000001)上昇することになります。eワラントの取引単位は1,000ワラントですので、最低取引単位の1,000ワラントを保有していると、1,050円分評価金額が増えることになります。もし、1原資産(1BTC)に相当する100万ワラントを保有していたとすると、105万円分の評価額が増えることになります。これは対象原資産であるビットコイン先物(リンク債)の変動幅(2,000米ドル)のプラス5倍に相当します。

一方、同じくビットコイン先物(リンク債)が2,000米ドル上昇すると、マイナス3倍トラッカー価格は0.63円(=2,000米ドル×105円×(-3倍)×0.000001)下落することになります。同様に1原資産(1BTC)に相当する100万ワラントを保有していたとすると、63万円分の評価額が減ることになります。これは対象原資産であるビットコイン先物(リンク債)の変動幅(2,000米ドル)のマイナス3倍に相当します。

具体的にビットコイン先物(リンク債)がいくらになれば、ビットコインレバレッジトラッカーがいくらかになるのかというのは、取引開始以降にeワラント証券HPのシミュレーターを使うことで試算することができます。
その他の商品との違い
〇レバレッジ
1原資産あたり保有時に対象原資産の変動幅のプラス5倍、マイナス3倍の値動きをするのがプラス5倍トラッカー、マイナス3倍トラッカーの名前の由来です。同じレバレッジという言葉ですが、FXやCFDのように預け入れた証拠金の〇倍の金額を取引ができるという意味ではありませんのでご注意ください。
よく似た商品にレバレッジETFやブルベア投信がありますが、レバレッジETFやブルベア投信の基準価額は変動率に対して〇倍という商品設計になっています。これにより、例えば相場がいったん上昇した後、再び同じ水準に戻る「往って来い」となると基準価額は同じようには戻りません。特に相場が上げ下げを繰り返す状況では時間の経過とともに基準価額が押下げられていきます。この点、レバレッジトラッカーは相場が戻れば買取価格(買気配値)がほぼ元の水準まで戻ってくるのはメリットと言えます(自動ロスカットが実行済みである場合や、配当落ち日などを除く)。なお、国内では暗号資産相場を対象とする個人向けETFや投資信託等はありません(2021年2月9日時点、eワラント証券調べ)。
〇取引時間
暗号資産現物や暗号資産CFDは24時間365日取引が可能です。一方、ビットコインレバレッジトラッカーを含むeワラントの取引は平日の9:00から23:50です。土日・祝日や深夜はお取引ができませんので、取引時間外に大きくビットコイン相場が大きく動いた場合にはギャップアップ・ギャップダウンの可能性がありますのでご注意ください。
〇損失限定
前述の通りレバレッジトラッカーは証拠金取引ではなく、レバレッジ商品ではありますが追証発生のリスクはありません。このため、レバレッジ取引に不慣れな方でも比較的取り組みやすいレバレッジ商品と言えます。
ただし、変動幅のプラス5倍、マイナス3倍という商品設計になっていることから、取引価格がマイナスにならないように自動ロスカット機能が具備されており、買取価格(買気配値)が一度でも1円を下回った場合、1円以下での 固定価格による買取のみとなります。なお、自動ロスカットが実行される前段階として、買取価格が2円を下回った場合は、原則として、販売を停止して買取のみを受け付けます。
〇満期がある
レバレッジトラッカーはeワラントの一種なので、各銘柄には満期日が設定されています。満期日まで保有された場合、満期参照原資産価格に応じて自動的に差金決済が行われます。
レバレッジトラッカーの満期決済金額の算出式は以下の通りです。
- プラス5倍トラッカー
(7円 + 5 ×(満期参照原資産価格 - 権利行使価格)×1ワラント当たり原資産数 × 満期日の為替スポットレート) × 保有ワラント数
- マイナス3倍トラッカー
(5円 +(-3)×(満期参照原資産価格 - 権利行使価格)×1ワラント当たり原資産数 × 満期日の為替スポットレート) × 保有ワラント数
なお、満期日到来前には期先のビットコイン先物(リンク債)を対象としたレバレッジトラッカーが追加される予定です。満期決済後、または満期前に手仕舞い売りをして、満期が先の銘柄に乗り換えること(ロールオーバー)もご検討ください。
新商品「ビットコインレバレッジトラッカー」2月15日(月)より取扱開始
2021年2月15日(月)より新たに2銘柄のビットコインレバレッジトラッカーが追加されます
(eワラント証券)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。