日経平均のブル5倍とマイナス3倍のレバレッジトラッカー

 「この先日経平均株価が上昇・下落すると考えているので、レバレッジをかけて収益機会にしたい」とお考えの場合、さまざまな投資手段を選ぶことができますが、eワラントのレバレッジトラッカー(プラス5倍トラッカー/マイナス3倍トラッカー)も日経平均株価などにレバレッジをかけた投資をすることができる商品です。レバレッジ商品ではありますが、追証発生のリスクはありませんので、レバレッジ投資初心者でも取り組みやすい商品設計になっています。

レバレッジトラッカーとは?

 「レバレッジトラッカー」は、日経平均株価など、対象となる相場(以下、「対象原資産」と言います)の値動きに価格が連動する有価証券です。レバレッジトラッカーには、対象原資産の価格の変動幅のプラス5倍にほぼ連動する「プラス5倍トラッカー」と、対象原資産の価格の変動幅のマイナス3倍にほぼ連動する「マイナス3倍トラッカー」の2タイプがあります。
 ※ただし、配当落ち日においては連動しないことがあります。また、変動率のプラス5倍またはマイナス3倍にはなりませんのでご注意ください。

 レバレッジトラッカーの買取価格(買気配値)は、対象原資産の変動幅に1ワラント当たり原資産数(SBI証券では「1WRあたり株数」と表記)を乗じた額にほぼ連動します。例えば日経平均株価を対象とするレバレッジトラッカーを1,000ワラント(単位)保有していれば、評価金額は日経平均株価の変動幅のおよそ5倍動く、ということです。
 ※詳しく解説しますと、日経平均株価を対象とするレバレッジトラッカーの1ワラント当たり原資産数は0.001となっていますので、仮に日経平均株価が200円上昇すると、プラス5倍トラッカーの買取価格(買気配値)は1ワラント当たりおよそ1円(=200円×5倍×0.001)上昇することになります。eワラントの取引単位は1,000ワラント(単位)ですので、最低保有数量の1,000ワラント保有しているとおよそ1,000円分評価金額が(1円×1,000ワラント(単位))増えることになります。

 注意点としては、変動幅のプラス5倍、マイナス3倍という商品設計になっていることから、取引価格がマイナスにならないように自動ロスカット機能が具備されており、買取価格(買気配値)が一度でも1円を下回った場合、1円以下での 固定価格による買取のみとなります。
 ※なお、2018年9月26日時点において日経平均株価を対象とするレバレッジトラッカーの買取価格(買気配値)は14円~45円程度となっており、自動ロスカット発動には相当余裕があります。

他商品との違い

 225先物取引やCFDと比較すると、対象原資産の変動幅に連動する仕組みは同様ですが、レバレッジトラッカーはeワラントの一種なので、他のeワラントと同様に追証発生のリスクはありません。このため、レバレッジ取引に不慣れな方でも比較的取り組みやすいレバレッジ商品と言えます。

 追証がないという点ではブルベアファンド・ETFと同じですが、ブルベアファンド・ETFの基準価額は変動率に対して〇倍という商品設計になっています。これにより、例えば相場がいったん上昇した後、再び同じ水準に戻る「往って来い」となると基準価額は同じようには戻りません。特に相場が上げ下げを繰り返す状況では時間の経過とともに基準価額が押下げられていきます。この点、レバレッジトラッカーは相場が戻れば買取価格(買気配値)がほぼ元の水準まで戻ってくるのはメリットと言えます(自動ロスカットが実行済みである場合や、配当落ち日などを除く)。また、取引時間は9:00~23:50となっていますので、会社員の方でも取り組みやすいと言えるでしょう。

 なお、eワラントのコール型とプット型と比較すると時間経過による目減りが無い点がメリットと言えるでしょう。その代わり、一般的にコール型やプット型よりもレバレッジは小さく、数日で〇割上昇というコール型やプット型のハイリターン投資を狙うことは難しいと言えます。

取引の仕方

 レバレッジトラッカーはeワラント取引のお申し込みを頂いている方はすぐにお取引ができます。レバレッジトラッカーの価格情報はeワラントホームページの「銘柄検索」の「条件設定」にて「トラッカー」を選択していただくと見ることができます。ここでは「日経平均プラス5倍トラッカー」を抜粋しています。

 9月26日時点で日経平均株価を対象とする「プラス5倍トラッカー」は3銘柄あります。満期日と権利行使価格の違いはありますが、括弧内の前日比はどの銘柄もほぼ同じになっています。これは日経平均株価の変動幅に対して5倍変動するという設計になっているためです。長期保有を前提とするのであれば満期日までの期間がなるべく長い銘柄を選ぶと良いでしょう。また、単価の違いは権利行使価格の違いによるものであり、安く買いたいという方は単価が安い銘柄を選べば良いでしょう。

 なお、満期日における日経平均株価を対象原資産とするレバレッジトラッカーの決済単価の計算方法は以下の通りです。

日経平均プラス5倍トラッカー
 7円 + 5 ×(満期日の日経平均株価始値 - 権利行使価格)×1ワラント当たり原資産数

日経平均マイナス3倍トラッカー
 5円 +(-3)×(満期日の日経平均株価始値- 権利行使価格)×1ワラント当たり原資産数

 この金額が0円以下の場合は0円となり、この場合、レバレッジトラッカーの買付代金全額が損失となります。ただし、自動ロスカットが実行された場合は1円以下の固定金額となります。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。