10分でわかる自動運転関連株投資入門

アメリカやドイツなど、世界各地で自動運転車の走行テストが行われたニュースを耳にする機会が増えました。日本でも、複数の大手完成車メーカーが東京五輪の開催される2020年までの自動運転車商品化を目指すと発表しています。一般家庭に普及するまでにはまだ時間はかかりそうですが、今後は日米欧を中心に国家間の威信をかけたプロジェクトとして自動運転技術の開発・導入競争に拍車がかかる可能性があります。

eワラント証券では、自動運転に関連する製品・産業の市場規模拡大により恩恵を受ける可能性のある銘柄群にまとめて投資できる新商品「自動運転関連バスケットeワラント」を開発しました。以下では、自動運転に関するごく初歩的な知識と新商品を紹介します。

自動運転の現状

ひとことで「自動運転」といっても、いくつか自動車メーカーのCMなどでみかける衝突回避システム(障害物が近づくと自動的にブレーキがかかって停止する)も広い意味での自動運転技術のひとつですし、アメリカでグーグルが走行テストを行っているドライバーの存在を前提としていない完全な自動運転車も当然ながら自動運転技術のたまものです。両社に求められる技術のレベルが異なることは自明の理で、どこまでシステムが自動的に行い、どこまで運転手(人間)が操作するのかによって、自動運転の段階を分けることができます。

内閣府の資料によれば、技術の水準によって下のように「自動化レベル」を分けて、2017年までにレベル2の市場化、2020年前半までにレベル3の市場化、さらに2020年以降にレベル4の市場化を目指しています。

【図表1】自動化レベル及びそれを実現する自動走行システム・運転支援システムの定義

自動運転レベル 概要 左記を実現するシステム
レベル1 加速・操舵・制動のいずれかをシステムが行う状態 安全運転支援システム
レベル2 加速・操舵・制動のうち複数の操作をシステムが行う状態 準自動走行システム 自動走行
システム
レベル3 加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応する状態
レベル4 加速・操舵・制動を全てドライバー以外が行い、ドライバーが全く関与しない状態 完全自動走行システム

ただし、いずれのレベルにおいても、ドライバーは、いつでもシステムの制御に介入することができる。
(内閣府「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)自動走行システム研究開発計画」より抜粋)

さきほどの例をあてはめれば、衝突回避システムはレベル1(安全運転支援システムのひとつ)であり、すでに実用化が始まっています。一方、グーグルの完全自動運転車はレベル4(完全自動走行システム)であると考えられ、実用化のためには技術面だけでなく各国での法制面での整備も含めて課題が多く残されています。

今後は、各国の交通法規(日本では道路交通法)の改正や、道路交通に関する国際的な条約であるジュネーブ条約の改正などによって自動運転に係る規制が緩和する動きが進む可能性があります。日本では、まずは高速道路での実用化を目指して、その後に徐々に一般道での規制緩和と実用化につなげていくといわれています。

なお、アメリカはNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)などが車両の自動化の分類を定義しており、ドイツではBASt(ドイツ連邦道路交通研究所)などが自動車の自動化度合いを定義していますが、図表1の日本における自動化レベルと共通点の多い内容となっています。

恩恵を受ける分野

自動運転技術の実用化の進展においては、さまざまな方面の技術を応用することができるため、幅広い分野での需要拡大を期待することができ、恩恵を受ける企業は完成車メーカーに限られません。むしろ、自動運転技術を支える部品やシステムの需要を担うサプライヤーへの投資の方が、現在の企業収益へのインパクトなどから判断して投資妙味があるとも考えられます。

完成車メーカー以外に需要増が期待できる分野として、まず運転支援システムの開発が挙げられます。運転支援システムにはいくつかの領域に細分化することができ、たとえば、周囲のものを認識して歩行者か自転車かを判別する機能や、先行している車に追従する機能、走行車線の区画線を認識してハンドル操作を支援する機能などがあります。レベル1の安全運転支援システムでドライバーを支援する段階から、レベル4の完全自動走行システムでアクセル、ハンドル、ブレーキ操作を自動的に行わせる段階までを通して、これらの技術は自動運転において中核的な役割を果たすといえます。この分野ではアルファベット(グーグル)が2000年代に自動運転車のプロジェクトを立ち上げていますが、最近ではアップルや中国の百度(バイドゥ)も開発競争に加わろうとしており、世界的な大手IT企業が参入しているようです。ただ、イスラエル発の企業であるモービルアイのように、運転支援システム専業の会社も存在します。

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次に、自動車部品メーカーへの需要増も期待することができます。自動運転車に搭載が必要な部品として、従来の自動車よりさらに製造に高い技術力が要求されるものが多くあります。たとえば、レーダーやカメラを利用して周囲のものを認識するセンサー類や、センサー類が検知した情報をドライバーに伝えるインターフェース、センサー類の検知した情報に連動するブレーキシステムです。完成車メーカーや運転支援システム開発会社に対して付加価値の高い部品を提供するだけでなく、完成車に自らの部品を搭載した自動運転車の走行テストにすでに成功している会社もあります。

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他にも、自動運転に必須のセンサー類の多くに不可欠な半導体製品のメーカー、自動車へ搭載する部品の増加によって自動車一台あたりに搭載される数の増加が予想される車載コネクターのメーカー、センサーのメーカーなどへの需要増を期待することができます。

「自動運転関連バスケットeワラント」

以上のように多くの製品・産業への需要増が予想される自動運転の分野ですが、自動運転技術に関連性の高い個別株式を分析するためには高度な知識が要求される場合もあり、また特定の個別株式への投資には個々の企業の信用リスクや事業上のリスクが伴います。さらに、リスク分散のために複数の銘柄に投資するためには、多額の投資元本が必要となります。

自動運転関連バスケットeワラントは、当社が独自に選別した自動運転技術に関連する銘柄群である「自動運転バスケット」に、小額レバレッジをかけた投資を、損失限定でできる有価証券です。自動運転関連バスケットeワラント証券なら、1銘柄を購入するだけで、世界的なシェアを持つ外国企業と日本企業にバランスよく投資をしたのと同じ経済的効果を得ることができます。自動運転関連バスケットeワラントを含むeワラントの特長は、以下の通りです。

eワラントには次のような特長があります。

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※海外株式の価格を日本円に換算しますので、為替リスクは存在します。

自動運転バスケットの構成銘柄

先ほどの自動運転技術の進展によって恩恵を受ける分野を踏まえた、自動運転バスケットの構成銘柄は下表の10銘柄です。

コード 銘柄名 銘柄概要
CONG.DE コンチネンタル 独の大手自動車部品メーカー。トヨタをはじめ、世界中の完成車メーカーが同社のセンサー類を採用している。
DLPH.N デルファイ・オートモーティブ 米の大手自動車部品メーカー。同社の自動車部品の搭載された自動運転車は全米横断(約5,500km)のテスト走行に成功した。
GOOG.OQ アルファベット グーグルの持株会社。自動運転車のソフトウェアやシステムの開発を手掛けている。技術力に加えて、自動運転車に必要な地図データを保有。
MBLY.N モービルアイ イスラエル発の同社は、車の衝突の危険性を分析・抑止する「衝突防止補助システム」の製造・販売を手掛ける。
NVDA.OQ エヌビディア 米国の大手半導体メーカー。ビジュアルコンピューティングを応用して、人工知能を採用した自動運転の制御方式を開発。
VLOF.PA ヴァレオ 仏が拠点の自動車関連システムおよび部品の研究開発・製造・販売会社。同社開発の自動運転車が仏国内一周に成功。
6594 日本電産 精密小型モータ、車載及び家電・商業・産業用製品、機器装置、電子・光学部品等の製造・販売を手掛ける。車載用のモーターなどの自動車部品の収益拡大を成長ドライバーと捉えている。
6902 デンソー トヨタ自動車グループ最大の自動車部品メーカー。運転支援システムに関してはトヨタ以外のメーカーへの販売も視野に入れている。
6908 イリソ電子工業 車載用途のコネクターが主力製品。運転支援システムが自動車に搭載されることで、コネクター使用量の増加が期待される。
6929 日本セラミック 自動運転技術においては、事故防止のために利用される赤外線センサーや、超音波センサーで世界的なシェアをもつ。

なお、「自動運転関連バスケットeワラント」の構成銘柄には、完成車メーカーは含まれていません。これは、自動運転技術を支える部品やシステムの需要を担うサプライヤーへの投資の方が、現在の企業収益へのインパクトなどから判断して投資妙味があると考えたからです。