相場の方向ではなく値動きに注目する投資法と銘柄例

両建て戦略でボラティリティの拡大を狙う

eワラントの特長として、相場が大きく変動すれば数倍になることがある一方で最大損失は投資元本までに限定されている点と、相場の上昇・下落のどちらも収益獲得機会にすることができるという点が挙げられます。この特長を活かすことで、相場の上昇、相場の下落だけでなく、相場の方向性は分からないけれども相場が大きく変動する、いわゆるボラティリティの拡大も収益獲得機会にできるかもしれません。

特に重要指標や金融政策が発表された直後の株価指数や為替相場、決算発表後の個別株など、相場イベント時にボラティリティの拡大が発生する傾向があります。今週ですと米ISM非製造業景況指数(12/5発表)や米雇用統計(12/8発表)を控えており、米ドル対円相場を中心にボラティリティが短期的に拡大する可能性があります。

eワラントには、一般的に相場が上昇した際に値上がりが期待できるコール型と一般に相場が下落した際に値上がりが期待できるプット型があります。両建て戦略とは、コール型とプット型の両方をほぼ等金額買付け、仮に相場が急騰した場合はコール型の値上がり益でプット型の損失を相殺し、仮に相場が急落した場合はプット型の値上がり益でコール型の損失を相殺します。コール型かプット型のどちらかの価値が限りなく0に近づいても、もう片方が倍以上になっていればトータルで数%程度の収益を狙う戦略です。

図:両建てのイメージ

タイミングと銘柄選びのポイント

両建て戦略を実施するにあたっては、タイミングと銘柄選びが重要なポイントになります。まずタイミングですが、相場の大きな変動が発生すると思われる前に買付します。米国の指標でしたら当日の指標発表前までに買付します。

次に銘柄選びのポイントですが、前述のとおり、コール型、プット型どちらも満期日までの残存期間がなるべく短く、かつ、現在の相場水準になるべく近い権利行使価格のコールとプットを選択します。このとき、コール型とプット型の権利行使価格と満期日は同じであることが望ましいですが、該当する銘柄が無い場合は代替として、コール型は権利行使価格が相場水準よりもやや高め、プット型は権利行使価格が相場水準よりもやや低めの銘柄を選びます。

例えば、米ドル対円相場が113円前後で、米ドルを対象に両建て戦略を行うとすれば2017年12月13日に満期を迎えるコール型とプット型を組み合わせるか、2018年1月10日に満期を迎えるコール型とプット型を組み合わせるのが候補となるでしょう。

米ドルコール889回:権利行使価格115円、満期日2017年12月13日
米ドルプット743回:権利行使価格113円、満期日2017年12月13日
米ドルコール886回:権利行使価格114円、満期日2018年1月10日
米ドルプット802回:権利行使価格112円、満期日2018年1月10日

両建て戦略のリスクとして、発表後の相場変動が大きくない場合は売値と買値の差額に加えて、時間経過によるeワラントの目減りによって損失が拡大することが挙げられます。そのため、相場変動が起こると思ったイベント通過後には結果に関わらずコール型もプット型も売却するのがポイントとなります。

【eワラントについて】
eワラントは少額からレバレッジ投資が可能なカバードワラントという金融商品取引法上の有価証券です。レバレッジ投資が可能でありながら損失限定(投資した資金以上の損失はない)という特長を持っています。レバレッジ水準は国内外の個別株式・株価指数を対象原資産とする銘柄で2~20倍程度、為替を対象原資産とする銘柄で2~50倍程度です。

(eワラント証券 投資情報室)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。