新型コロナウイルスを巡る状況を追い風にした銘柄とは?

安倍首相は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令しました。多くの国民が望んでいた面もあるほか、世界各国で見られるロックダウン(都市封鎖)にはならず、外出自粛の延長線上であることから、パニック的な状況は避けられそうです。また、事業規模108兆円とする緊急経済対策を行うことにより、経済への影響を最小限にする取り組みも、金融市場を落ち着かせることが期待されそうです。

また、安倍首相は、1日のPCR検査体制を2万件へ倍増させるなど、さらなる感染拡大防止に向けた新たな対策を明らかにしています。感染者の急増に備え重症者対策を中心とした医療提供体制の整備を急ぐとしたうえで、現在2万8000床の病床を5万床まで増加させるほか、重症者を対象に人工呼吸器は1万5000台を確保し、増産を行うとしています。

こういった状況の中、東京都は、感染者が急増した場合に備え、入院している軽症の患者や症状のない人が一時的に滞在できる宿泊施設として、ビジネスホテル借り上げ、都の職員と共に看護師が24時間体制で対応するほか、日中は医師も常駐する予定です。さらに、軽症の患者などが滞在できる宿泊施設について、合わせて1000室の確保を目指すとしています。

検査数を増やすのは軽症者をホテルに移すことができるようになったのが大きな要因です。日本の戦略はあくまでも重症者にフォーカス。そのために重症者に絞って検査をしてきたわけですが、病床が足りなくなる心配もなくなったので、これからは検査数を増やし、全体像の把握及び感染食い止めフェーズへと突入といったところでしょう。

検査数を増やすということは、当然感染者も「数値として現れてくる」ということです。数日前からこの兆候は既に出てきていますが、今後もマスコミ報道によって不安を煽られることもあるでしょう。しかし、感染者数はそもそも検査数次第なので、実はあまり意味がないという見方もあります。冷静な投資行動が求められることになりそうです。

とはいえ、緊急事態宣言によって休業を迫られる業界も増えることになるでしょう。スーパーなど食品や日用品などに関連する業界は需要が見込まれる一方で、外出自粛の長期化により、多くの企業が影響を受ける可能性が高いでしょう。また、テレワーク実施やオンラインで容易に顧客に対応できる企業がある一方で、在宅では仕事が出来ない企業が当然ありますので業績への先行き不透明感も強いとみられます。

今回の新型コロナウイルスの影響により、テレワークを採用する企業が話題になっています。また、同時に政府が推し進めるデジタルトランスフォーメーションに向けた動きが加速している可能性もあります。例としては遠隔診療(オンライン診療)が挙げられます。厚労省は検診を受けていない病院においても、初診から遠隔診療を行えるように規制を緩和する方向です。さらに、先月より始動した5Gにより、デジタル化への流れが加速するとともに、新たなサービスが生まれる可能性があることも意識しておく必要があるでしょう。

デジタル化が追い風となる企業への関心は、引き続き高めておきたいところです。
以下は現在の不安定な状況下においても、遠隔診療、テレワーク、試薬、医療機器、5Gといった成長が期待されている主な銘柄になります。これらの銘柄はeワラントの対象原資産にもなっていますので、まずはコール型eワラントで少額から投資をしてみるのも良いかもしれません。ただ、これらの銘柄は既に人気化していることから、過熱感を警戒する場合においては、プット型eワラントを買い付けることによって、目先の調整にも対応できる可能性もあるでしょう。

エムスリー(2413)

サイバーA(4751)

オムロン(6645)

KDDI(9433)

ソフトバンク(9434)


(eワラント証券 投資情報室長 多田 幸大)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。