政権期待高まるも、海外重要イベントのリスクヘッジは忘れずに

16日召集の臨時国会を経て、菅新内閣が発足しました。菅首相にとって最優先課題となるのが、新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会・経済活動の再開を両立させることになります。また、経済政策面では、積極的な財政政策と大規模金融緩和を軸とするアベノミクス路線の継承が柱となります。その他、構造改革や規制緩和に対して強い意欲を示しており、「デジタル庁」の創設等を通じた、行政面のデジタル化推進などが注力事項として現時点では挙げられます。


国内の株価支援要因とリスク要因

金融市場においては新政権への期待が高まるなか、政権発足直後は比較的支持率も上昇しやすいため、経済立て直しに向けた経済対策に対する民意を問う形で解散総選挙が行われる可能性が高いとみる向きが増えているようです。総選挙に際しては、補正予算への期待が高まるとともに新たな経済対策への思惑も強まりやすく、これが株式市場への支援材料になりやすいでしょう。

また、需給面においても9月末の配当がそろそろ意識されるタイミングになってきました。予想されている配当落ち分は、日経平均で140円程度とみられています。配当落ちに関しては、この落ち分をヘッジするため日経225先物には買い需要が発生します。3月の配当時期にも話題になった需給イベントであり、先物へのヘッジ買いが指数の下支えとして意識されやすくなります。

新政権への期待と期末に伴う需給要因により、目先的には下値は売り込みづらい需給状況とみられます。

一方で、米大統領選が迫ってきますので、米国市場は不安定になりやすいでしょう。足元では米テクノロジー株の荒い値動きが目立っていることや米中対立の行方も手掛けづらくさせる一因になります。こういった外部要因の影響もあり、政策期待が高まる東京市場においても上値追いは慎重になりやすく、日経平均は戻り高値水準でのレンジ推移が続く可能性を意識しておく必要がありそうです。


投資に活かすなら

以上を考慮すると、国内要因に伴う日本株市場の底堅さを想定しつつも、外部要因による株価下落をヘッジする投資戦略が有効に機能するかもしれません。現物株の買いや先物・CFDの買い建てでアップサイドを狙いつつ、プットオプションやプット型eワラントを買い付けておくことで、相場下落時の損失を限定しておくことが考えられます。

その他、米中対立への警戒感も大統領選に向けて不安視されることになりやすいでしょう。その場面ではリスク回避姿勢が高まりやすくなる一方で、安全資産に投資する流れも出てきやすいと考えられます。特に安全資産の代表格である金には年初来資金が集まりやすくなっていると考えられ、金地金や金先物、金を対象とする投資信託やETFを買い付けて、資産を分散しておくことも一手でしょう。eワラントを使うのであれば、金(リンク債)を対象とするeワラントを使って金相場の上昇を投資機会に変えるのも一手です。

eワラント銘柄の例
日経平均プット1482回
権利行使価格22,000円
満期日2020/11/11

日経平均プット1494回
権利行使価格22,500円
満期日2020/11/11

金リンク債コール280回
権利行使価格1,900米ドル
満期日2020/11/11

金リンク債コール282回
権利行使価格2,000米ドル
満期日2020/11/11

金リンク債コール284回
権利行使価格2,100米ドル
満期日2020/11/11


(eワラント証券 多田幸大)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。