相場のアノマリーを検証する

7月に入り、2020年も半分が終わりました。2月末から3月にかけてのコロナショックで大荒れとなった相場ですが、6月を終えてみると2019年末とそう変わらない水準まで戻りをみせています。さて、7月の有名な相場格言として「七夕天井・天神底」というものがあります。これは7月7日の七夕前後に相場が天井をつけると下落基調が続き、25日の天神祭前後に底を打つというアノマリーです。今回はこの相場格言について過去のデータを振り返ってみました。


七夕天井・天神底とは?

6月末に支払われた3月期末の配当金の再投資や4~6月期決算の発表前の物色の動きから7月初旬は例年需給環境が良いとされています。これが一巡すると7月中旬にかけて材料不足となり下落に転じやすくなるというのが七夕天井の背景とされています。

日経平均株価の公式サイトで公表されている騰落率カレンダーを見てみましょう。これは日経平均の日付別の上昇確率をまとめたもので、前日比で上昇した日を「勝」、下落した日を「負」、変わらずの日を「分」として算出しています。下落基調が続くとされる8~25日の18日間のうち、勝率が5割を割り込んでいるのは8日間と、意外にも拮抗していることがわかります。

ただ、これはあくまで上昇確率ですので値幅は考慮されていません。そこで、直近20年間(2000~2019年)の8~25日の前日比(幅・率)の平均を確認してみたところ下記、表1のようになり、下落傾向は確認できませんでした。


最近の海外投資家には夏休みがない…?

七夕天井のもう一つの要因とされているのが、海外投資家の動向です。近年では日本株市場の売買シェアの6割を海外投資家が占めています。こうした海外投資家が7月中旬以降夏休みに入ることで商いが細り、結果として七夕以降は相場が下げやすいとされているようです。ただ、財務省が公表している直近の対外及び対内証券売買契約等の状況の月次データをみてみますと、海外投資家による7月の取引金額は目立って減っておらず、売り越し傾向も確認できませんでした。最近の海外投資家は夏休みを返上して売買を行っているのでしょうか。

先ほどの表1を見る限り、2013年以降の日経平均は緩やかな上昇が多かったようです。2020年もこうした動きが続くと想定するなら、日経平均にレバレッジをかけて投資できる日経平均プラス5倍トラッカーに投資するのも面白いかもしれません。


(eワラント証券 投資情報室)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。