米銀行株を買う好機とは!?

今年の1月26日付でeワラントジャーナルにて「銀行株は安い?高い?~足元の状況を徹底検証~」と題して、記事を投稿させていただきました。
日米欧による大規模金融緩和の影響により、銀行の収益源とも言える金利のイールドカーブはほぼ無くなり、他業種の株価が軒並み上昇する一方、万年放置されて続けてきた銀行株に、やや明るい兆しが出てきました。

先日のFOMC(連邦公開市場委員会)後に発表された今後の金利見通しなどの影響で、アメリカの金利市場は上昇トレンドに入りました。

そこで今回は前回に続いて、アメリカの金利市場を整理し、銀行株の今後の展望を考えたいと思います。


金融緩和以降のアメリカの金利推移は?

下の図1をご覧ください。
これはアメリカにおける短期金利【1年債利回り】、中期金利【5年債利回り】、長期金利【10年債利回り】、超長期金利【30年債利回り】の推移を、2011年1月からプロットしたものになります。

注目していただきたいのは、2017年~2019年の金融緩和縮小(テーパリング)期に起こった金利の上昇と、今回の金利の上昇とでは様相が異なっている点です。

前回の引き締め時期では、短期金利だけが急上昇していき、中期、長期、超長期の各金利はほとんど上昇しませんでした。
その結果、起きたのがイールドカーブのフラット化、ひいては逆イールド化でした。

下の図2をご覧ください。
こちらは、短期金利とのスプレッドを各金利ごとに計算し、それぞれプロットしたものになります。

2017年~2019年におけるテーパリング期では、短期金利の独歩高となり、スプレッド市場としては一時逆イールド化も起きました。
他方、今回の引き締め局面では今のところ、短期ではなく長期金利のところで大きく上昇し始めています。それに伴い、長短スプレッドも上昇しており、金融引き締め期における正常な反応と言えるでしょう。


今後何が期待される?

銀行株の収益改善が見込まれます。特に米銀行株が注目でしょう。
下の図3をご覧ください。
これは米銀行株指数(Dow Jones US Banks Index,2011年1月7日を基準に標準化)とS&P500(S&P500 Index,2011年1月7日を基準に標準化)から計算した両者のパフォーマン差と長短金利スプレッドの推移をそれぞれプロットしたものになります。

如何でしょうか?
長短金利スプレッドの下落と連動する形で、銀行株のパフォーマンスが悪化してきたことがお分かりになるかと思います。

しかし足元では長短金利スプレッドが改善してきたことから、銀行株のパフォーマンスが改善してきております。

今後は、新型コロナウィルスショックの影響が更に改善されていくことを前提に考えるならば、更なる金利上昇、そして長短金利スプレッドの上昇が起こる可能性が高いでしょう。

そう考えるならば、米国の銀行株を買っておくのが得策でしょう。


では、邦銀株はどうか?

さて、では国内の銀行株は買いなのでしょうか?
下の図4をご覧ください。
これは、東証銀行株指数(2011年1月7日を基準に標準化)とTOPIX(2011年1月7日を基準に標準化)から計算した両者のパフォーマン差と長短金利スプレッドの推移をそれぞれプロットしたものになります。

図3の米銀行株の場合と異なり、長短金利スプレッドが改善していないことがお分かりになるかと思います。
通常であれば、FOMCの流れを受けて、日本の金利市場も金利が連れ高してもおかしくないのですが、日本の金利市場では依然、日本銀行による資産買い入れが当面続くと捉えられ、未だスプレッドが改善されない状況になっています。

従って、それに連動する形で邦銀の株価のパフォーマンスも下落トレンドを抜け出せずに、出遅れ銘柄の代表セクターとなっております。この流れは当面続くものと考えられるでしょう。

従って、買うなら米銀株をお勧めいたします。
eワラントでは、JPモルガンゴールドマンサックスなどの米金融株を原資産とした商品も取り揃えておりますので、ぜひこの機会にお取引いただければと思います。


(eワラント証券 吉野 真太郎)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。