FOMCでのセル・ザ・ファクトを前提とする投資法

12日から13日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が行われる予定です。今回のFOMCでは米連邦準備制度理事会(FRB)は追加利上げをすることが確実視されています。イエレンFRB議長はこれまでの政策金利の引き上げにおいては市場に十分織り込ませてから実行してきた印象があります。今年の利上げを振り返ると米ドル対円相場はいわゆる「セル・ザ・ファクト」になっていました。

12月の追加利上げは市場に確実視されている

図1は金利先物取引に織り込まれている12月のFOMCにおけるFRBの金利誘導目標、つまり米国の政策金利水準の発生確率です。現在の誘導目標が1.00%~1.25%ですので、今回1.25%~1.50%となる確率、つまり今月13日に追加利上げが発表される確率は9割ほどあり、それ以上の1.50%~1.75%となる確率でさえ約1割ほどあるという状況であり、現状維持とは見られておらず、今月の追加利上げはほぼ確実と織り込まれているようです。

イエレンFRB議長は市場に利上げを織り込ませてきたが・・・

政策金利の変更に反応しやすい相場の一つに為替相場が挙げられます。例えば米ドル対円相場を考えたときに、日本の金融政策に変更がなく、米国の政策金利が引き上げられた場合には、高金利通貨が選好されて円安米ドル高となることが考えられます。しかし、今月の追加利上げがほぼ確実と考えられる状況下においては、為替相場では円安米ドル高がすでに織り込まれていると考えることができるでしょう。

そこで、今年FRBが追加利上げを行った3月15日と6月14日前後の相場を振り返ってみましょう。図2は3月13日から3月17日まで、図3は6月13日から6月16日までの米ドル対円相場です。チャートにおける日付と時間は日本時間です。図2のケースではFOMCの声明が発表されたタイミングで急激に円高米ドル安となっており、その後は声明発表前に比べて円高米ドル安の水準で推移していました。 図3のケースではFOMCの声明が発表される前に円高米ドル安に動いており、声明発表後は値を戻す動きでした。

セル・ザ・ファクトを前提とするなら

図2の3月のケースも図3の6月のケースも追加利上げが確実視されていたため、いわゆる「バイ・ザ・ルーモア、セル・ザ・ファクト(噂で買って事実で売れ)」の動きが出たと言えるでしょう。今月の利上げも確実視されていることから、3月や6月と同じように一時的に円高米ドル安に振れる可能性があると考えられそうです。

相場が大きく動くことが想定されるイベントが分かっているのであれば、追証のリスクがなくてレバレッジ投資が可能なeワラントの出番です。追加利上げの発表はeワラントの取引時間外に行われますが、今月のFOMCの2日目が行われる12月13日のeワラントの取引時間中に米ドル(リンク債)を対象とするプット型eワラントを買い付けておき、翌日の12月14日の午前9時以降に売却することで利益の獲得を狙います。銘柄については、1日での短期トレードが前提なので満期日はどの銘柄でも良いですが、権利行使価格は13日の米ドル対円相場に近いかそれ以上の銘柄を選び、相場水準よりも極端に低い銘柄は避けた方が良いでしょう。

リスクとしては14日の米ドル対円相場が前日比で上昇した場合や相場が反応しない(下落しない)という事態が発生した場合です。これらの場合は保有していたプット型eワラントは下落することが考えられます。したがってこの投資法を実施する場合は、損失が大きくなるリスクを認識した上で余裕資金に限定して取り組むことが望まれます。

(eワラント証券 投資情報室)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。